狂喜乱舞と落とし穴
◆狂喜乱舞
昨年(のたしか)9月、KinKiファン界隈に激震が走った。
「堂本剛12年ぶり映画出演」
ただでさえ20周年に向けたKinKi Kidsの活動過多で歓喜の渦にいる最中に舞い込んできた情報に私は狂喜乱舞した。
私はずっとKinKiの2人に王道主役ではない役を演じてほしいと思っている。細かく言えば演じてほしい役柄は以下のようなものだ。
1:主人公の対に位置する役
光一さんは最近(といっても2015年)主人公の相棒的ポジションで続けてドラマに出演し(「天才探偵ミタライ」「陰陽師」)、剛さんは「プラトニック」で主人公の相手役を演じた。主演に囚われない出演作という面では私の願望に一歩近づいたが、まだ足りなかった。
「主人公の隣」ではなく、「主人公に対峙する」役を演じてほしいのだ。
例を挙げるとすれば、探偵ものにおける真犯人役、ヒーローものにおける黒幕役もしくは永遠のライバル的な役などがあてはまるだろうか。
2:普通ではない役、変わっている役
具体的に言うと、
・刹那的で儚い
・狂気を感じる
・冷酷非道
のような役を演じてほしいとここ10年くらいは思っている。
「プラトニック」の剛さんは役の設定もあり刹那的で儚かった。あぁ、青年…。
また、光一さんがSHOCKで演じるコウイチはある意味刹那的で、観ようによっては狂気を感じられる役である。だって舞台を続けるために真剣に切られにいくからね。
と、私の願望が全く叶っていないとも言えないが、十分に満たしているとも言えない現状。
そんな中、舞い込んできた剛さんの実写版「銀魂」への出演。
公開前の今はあくまで想像だが、私の上記2つの願望が同時に満たされるチャンスではないだろうか…。
20周年に加え、こんなご褒美まで与えてくださりありがとう…と四方八方に土下寝でお礼をかましたいくらいには舞い上がっているのである。
◆落とし穴
そんな私の願望が叶えられるかもしれない作品である。
一部の隙もなく映画を楽しむために原作を読もうと決意したのが昨年12月。なぜ出演発表から3ヶ月も空いたのかと言うと、普段利用しているTSUTAYAでコミックレンタルが始まったのがこの時期だったからである。なんて良いタイミング、これは原作を読みなさいという思し召しなのね…と都合の良い解釈をし原作を読みはじめた結果
ハマった。
えぇ、まんまとハマってしまいましたよ。
原作もアニメも今そこそこ頑張って追いかけております。数年周期でやってくる「シリーズものにだだハマリしちゃう病」が2年半ぶりに発症したのである。こうなるとしばらくその作品一直線になってしまうのである(ただしKinKi Kidsは別枠で常に追いかける)。
実は私が原作を読み始めるちょっと前に弟がアプリで原作を読み始めていたのだが、そのときに「あなた『銀魂』結構好きだと思うよ」と予言めいたことを言われていたのである。結果、その通りであった。なぜ弟は私の好みがわかったのか、今回ハマった理由を考えてみた。
1:コメディ
私、コメディ好きなんです。
一番好きな映画はラブコメディ。一番好きな漫画はラブコメディ。今までハマった作品の8割はコメディとまでは言い切れなくても、笑いの要素が強い作品であった。なんなら、名探偵ものだって笑いの要素が強かった。さらに今までで一番泣いた映画でさえ笑いの要素がある作品であった。 笑いが主の作品ほどそこに織り交ぜられた重い台詞やシリアスな場面が引き立つ気がする。また、作品を見たり読んだりした後には、やっぱり明るく楽しい気持ちでありたいと思うことが多いのである。ギャグとシリアスの緩急が半端ない「銀魂」は私の好みのジャンルど真ん中であったのである。
2:男2人の背中合わせ、対峙する男2人(というシチュエーション)
これはつい最近自分で気が付いた。決してBL的な意味ではなく、絆や因縁、むしろ運命じゃね?という意味合いの男2人の関係性にどうやら弱いようなのだ。友情何て甘っちょろい言葉では表しきれない重めの関係性が好みである。2作前にハマった作品も基本恋愛ものなのに、男2人(男主人公とその友人)が背中合わせでお互いを支え合ってきただろうと想像できる場面がちょいちょい出てくる作品であった。今思うと、主役2人のじれったい恋愛模様と同じくらい男2人の関係に悶えていた。「銀魂」はこの男2人の関係性のバリエーションが多い。1つの関係性に悶えたと思ったら、また別の関係性が顔を出す…あぁ、終わらない。
ちなみに背中合わせの男2人の究極がKinKi KIdsである。事実は小説よりも奇なりとは上手く云ったもので、二次元も真っ青なエピソードを多々持つ2人。昨年のコンサートの「ボクの背中には羽根がある」イントロ部分の前後2人の背中合わせ。完全な背中合わせではないのに、あまりにも美しい一瞬のその画は年末年始のコンサートのパンフレットの表紙になったわけだが、この画だけでパンフレット代のもとがとれたと本気で思ったのである。
こんな自分が男2人の関係性を様々描く作品にハマらないわけがないのであった。
さらに上記理由に加えて、今回はネタバレを先に見てしまったことが決定打であった。
正直、最初は今回映画化するであろう紅桜篇まで原作を追いかければいいかと思っており、軽い気持ちで剛さん演じる高杉晋助の過去含むネタバレを一気に調べてしまった。そこから派生し、攘夷時代の4人の過去まで一気にネタバレを読んでしまったのである。…重い、重すぎる。過去を知ってしまった状態で読む原作はいくらでも深読みできてしまった。その結果がこれである。
狂喜乱舞で足元の注意がおろそかになっていたら思わぬ落とし穴にハマってしまったのであった。
以上、こんな内容をポチポチ書いていたら、剛さん演じる高杉のビジュアルが公開された。私の反応は敢えて書かない。書くまでもない。だって私は所詮KinKiファンだもの。原作・アニメファンの方の反応が気になったが、思ったより好意的な声を見かけ嬉しかった。正直フルボッコにされる可能性もなきにしもあらず…と思っていたので何よりだ。
とりあえず、次は動いている映像をください←
そして次こそコンサートの感想をまとめたい。